蓮随山(れんずいさん)
所在地:伊勢市常磐町
アクセス:伊勢市駅より徒歩30分・車で5分
外宮より歩25分
子供のころ、この辺に遊びに来たことがある。
崩れかけた山門とかあって、ちょっとブキミな印象があった。
そんなに何回も行ったというところでもないが
「レンズイサン」という名前は崩れかけた門と一緒に脳裏に残っている。
思い出は増幅されて寺院跡やら墓石で出来た石段があったように思う。
ホントにそうなのか確かめるため、1年程前、
30年振りくらいで2歳の子供を連れて行ってみた。
誰もいるはずもないのに、「誰かおるよ。」と子供が言う。
山道にいきなり白黒の旗がずらりと並んでいてドキッとした。
恐ろしげな場所であるが、観音さんがおまつりしてあるから
きっと大丈夫だろう。
と思っていたらやっぱり大丈夫だった。良かった。
案内の看板があった。曰く、
「徳川家康の側室、お梅の方の勧請で蓮随上人が開基した寺院である。
一般に蓮随さんの名で親しまれている。旧奥の院の近くにある湧き水は
『末期の水』で知られている。」
今回この取材のため一人で訪れてみたが山門はもうなかった。
墓石の石段も見当たらなかった。
鶯が鳴き、蛇がお散歩していた。
向かい側に見える小高い山は高倉山である。
小学生の時、担任の先生に連れられて登った。
頂上は古墳になっていて大きな石室があった。
今は柵が出来ていて登れなくなっている。
蓮随山への行き方
JR・近鉄伊勢市駅から外宮に行きます。
↓
外宮に向かって右側に折れてまっすぐ歩きます。
大きなアンテナのNTTが見えてきます。
↓
NTTの前の道をまっすぐ歩きます。
NTTを過ぎるとカフェランティエ、うどん屋、炉端焼き山ちゃんがあり、
山ちゃんの角を左に折れます。
↓
ロアールのパンやを過ぎ、
伊勢福祉センター、伊勢市立図書館がある敷地の
手前の信号を左に折れます。
↓
ドブ川に沿ってずーと歩きます。途中二股の道が幾つもありますが
すべて左側の道をあるきます。
右手は住宅街で左手は外宮の神域で柵があります。
↓
やがて上り坂になり、住宅街が尽きるまで歩きます。
住宅が尽き舗装がなくなった所が蓮随山の入り口です。
↓
しばらく歩くと道が二手に分かれます。ここは右手を行きましょう。
石段を上がるとお地蔵さんがあり、案内の看板があります。
お地蔵さんにそっと手を合わせ、奥の階段を登ります。
↓
右にお墓があります。横目で見て更に階段を登り、
奥の院跡に続く杉の林の中を歩きます。
これがドラクエなら、魔物が現れる画面になるのですが
残念ながら何も現れません。
↓
5分も歩かないうちに道は階段の中腹に突き当たり、右に折れて登ります。
登ると白地に黒で十一面観音菩薩と書かれたのぼりが道の両脇に
ズラズラーと並んでいてドキッ!とします。
左手は沼地になっていて、
いかにもボスキャラが現れそうなシチュエーションです。
子供が「なんかおるよ」と言ったのも丁度この辺です。
「南無観世音菩薩」「南無観世音菩薩」と心の中で唱えながら
奥の観音さんの祠に向かいます。
↓
末期の水の井戸があり、小さな石の観音さんがお祭りしてあります。
無事ここまで来れたことを感謝して般若心経を唱えましょう。
えっ?知らないって?
仏壇屋さんに行くと¥300くらいで売ってるので買って覚えましょう。
覚えておくといろいろ便利ですよ。
前に自動販売機の前で般若心経唱えて、
お賽銭いれたらジュースが出てきたこともあります。
↓
横にベンチもありましたが余りゆっくりする気にもなれず
そそくさと元来た道を引き返します。
↓
今度は階段を下まで降りて、外宮さんの神域の柵に沿って戻ります。
柵の向こうは神道でこっちは仏教。
さっきは月夜見さんで拝み、今は観音さんに手を合す。
よく、「日本人は結婚はキリスト教で葬式は仏教、
正月は神社で、お盆はお寺、
宗教に対していい加減である。」という批判をする人がいますが、
それを逆に言えば、
日本人は宗教に対しておおらかで寛容だ、と言えると思います。
ひとつの宗教、ひとつのカミこだわるがゆえに
どれだけ多くの人が殺されたことでしょう。
「全てのカミをリスペクト!」
と、仏陀もキリストもオレも言っています。
なぜならカミはひとつなのだから。
↓
そんなことを考えてる間にさっきの住宅街にもどりました。
蓮随山はちょっとミステリアスなところだけれど
カミやホトケを想うのにいいところです。
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